マイナンバーカードにメリットはあるのか?その必要性は?
2016年から始まったマイナンバー制度。
それに伴って2015年後半からはじまった番号通知カードの交付も誤配などのトラブルがあったものの、一応は全国への交付が完了したとされている。
番号通知カードを受け取った人が次に考えるのは、「マイナンバーカードって必要か?」ということだと思う。本人確認に使えるとはいえ、すでに運転免許証などをもっている人からすると、そのことが即メリットにつながるとは考えにくい。
(逆に運転免許証やパスポートを持っていない人は身分証明書としてマイナンバーカードを持つことを考えている人もいるようだ)
マイナンバーカードにはICチップがついていて、個人認証可能な電子証明書や住民基本台帳事務用のアプリケーションが入っている。もちろん、運転免許証などと同じ顔写真つきだ。
マイナンバーカードを使うことでコンビニで住民票や印鑑証明が取得できるところがある。
しかし、これもまだ全国で実施しているところが少なく、東京でも23区すべてカバーされていないのが現状だ。
総務省によると、マイナンバーカードを持つことで、行政機関が自分の情報をどう利用したのか確認できる「マイナポータル」というサイトを利用できるとしている。だがこれも2017年1月から実施される予定で現時点でのメリットとはいえない。
そもそも行政機関が自分の情報をどう利用したか、チェックすることにどのようなメリットがあるのかも不透明である。
このように現時点(2016年2月時点)ではマイナンバーカードを所有するメリットはあまりないといえる。
運転免許証やパスポートなど、顔写真つきの身分証明を持っていなくて不便に感じていた人は今後の利用機会の拡大を期待して申請しておくのもいいかもしれない。
しかし、今後例えばレンタルショップやネットカフェなどの会員証発行のためマイナンバーカードを利用しようとした場合、裏側にあるマイナンバーが記載されているところまでコピーされるようなことがないよう十分に注意を払う必要がある。