マイナンバー制度の問題点「性同一性障害者(GID)」性別発覚に不安 仕事を退職・自殺を考えるケースも

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マイナンバー制度の問題点はいくつもとりざたされていますが、心の性と体の性が一致しない性同一性障害者(GID)の人にも不安感が広まっています。

マイナンバー制度では、職場に個人番号カードを提示する必要がありますが、その個人番号カードには性別が記載されていることで、本来の性別を知られてしまう可能性があるからです。

性同一性障害者の中には職場に自分がそうであることをカミングアウトしていて、「特に問題はない」と考える人がいるいっぽうで、自分が性同一性障害であることを秘密にしている人も相当数いるようで、その人たちにとっては今回のマイナンバーカードの提示は非常に大きな問題となっています。

中には発覚をおそれてすでに会社を退職してしまった人や、自殺まで考えてしまうケースもあるといいます。

千葉に住んでいる性同一性障害者(GID)の女性Aさん(45)は今年になって4年間勤務していたアルバイトをやめたそうです。理由は見た目と異なった性別が書かれた個人番号カードを提示することに強い抵抗を覚えたからだとか。

-幼少期から自分の性別に違和感をもっており、「男なのに女っぽい」といじめを受けたこともあった。

その違和感はずっとぬぐえないまま「男としていきなければならない」と思い込み、女性と結婚して子供もできた。

その後、自分を偽って生きていくことに耐え切れず離婚して、性別適合手術を受けた。

しかし、性同一性障害特例法では未成年の子がいる場合、性別適合手術をうけても戸籍の性別変更は認められない。

そのためにまだ戸籍上の性別変更ができない状況にある。-

Aさんはこれまで別の職場で、本来の性別を知られたことで、からかわれたり急に力仕事をさせられるようになったりといじめのような扱いを受けたことが何度もあるそうで、そのたびに転職してきたそうです。

「最近まで勤めた職場では本来の性別を知られることなく、順調に4年間勤務できていたが、今回マイナンバー制度が実施されることで退職せざるを得ない状況においこまれました。」

推計で現在国内で4万6千人いるといわれる性同一性障害者(GID)の人たちにとって、マイナンバー制度は大きな不安をもたらす制度になっています。

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